2022年3月13日
盛岡市デジタル技術実証実験事業 レポート②「3Dキャラクターが伝統文化の未来を担う!」
IT技術の活用による産業の高度化、早期の社会実装を目指したプロポーザルで選定された事業についてレポートします。
事業名:「XR技術活用によるさんさ踊り等伝統文化伝承の実証実験」
実施団体:株式会社プラスプラス
伝統文化は郷土愛の源
さんさ踊りのような伝統文化は、それが伝承される過程で地域のつながりを深め、郷土愛を育む役割も担ってきました。過疎地域のみならず、新型コロナウイルスの蔓延で、人々が地域の伝統に触れる機会が制限されています。
地域コミュニティーを3Dキャラで救え!
そこに目を付けたのが、3Dコンテンツの制作などXRテクノロジーの世界を突き進む「プラスプラス」。美術品のデジタルアーカイブと同じベクトルで、無形の芸能とアニメーションキャラクターを掛け合わせた発想が光ります。
実証実験に向けて
実証実験に向けて現在は絶賛3Dモデリング中。モーションキャプチャーでミスさんさの踊りは収録済みで、完成すると高ポリゴンのキャラクターが滑らかにさんさを踊る様子がXR体験として見られることに。技術的にはシンプルな建て付けながら、このわかりやすさは伝統文化の継承に悩む過疎地域などに強くアピールするのではと期待されています。
※歴代のミスさんさ踊りの顔をAIに学習させて合成した顔を元にアニメキャラクター化。完成した3Dモデルは、実際のミスさんさの踊りをモーションキャプチャーで再現する。
「エンタメの演出にヒントがある」株式会社プラスプラス 代表取締役 中野智三さん
「かつては何千万円もの投資が必要だったモーションキャプチャーのテクノロジーも、個人のVTuber(バーチャルYouTuber)が気軽に扱える時代になりました。伝統芸能の世界も、頭を柔らかくしてエンタメの世界を参考にすると良いヒントが見つかるのではないでしょうか。カメラが選手の周りをぐるっと回っているように再生されるスポーツのリプレイシーンなど、新技術を使った演出のアイディアは、どんどん採用していくと面白いですよね」